ダウンゾーニング

街はデベロッパーが造るのではなく、住んでいる自分たちが造るという強い意思表示のように感じた。

マンション管理徒然編集記
「ダウンゾーニング」と“新参者”の立場

この3月、京都市議会は、京都らしい景観を遮る建築物の高さやデザイン、屋上広告物などを規制する「新景観政策」に基づく6条例案ほかを、なんと全会一致で可決しました。この結果、中心市街地の「田の字」地区では1973年に導入された上限高さ45mの高度地区が廃止されて31mに制限されるほか、地区内の職住共存地区も31mから15mに半減されるなど、市内全域で建築物の高さが今年9月から引き下げられることになりました。景観保全を理由にこれだけの規模で「ダウンゾーニング」が実施されるのは、日本ではおそらく初めてのことではないでしょうか。

今回の新景観政策によって、市内には建物高さの既存不適格建築物が大量に発生することになります。分譲マンションだけでもその数は、市域全域で 1000数百棟に及ぶと推測されています。これが他の都市であれば“資産価値が落ちる”“財産権の侵害だ”“建て替えができなくなる”といった強硬な反対意見が出ることでしょう。今回の京都でももちろんそうした声は上がりました。しかし、市議会の全会一致決議が象徴するように、市民の大半は意外に冷静に今回の推移を見守っていたようです。
京都新聞社が2月に実施した市民向け電話世論調査では、新景観政策導入に伴う建築物の高さや屋外広告物の規制強化に8割以上が賛成し、「居住地が規制された場合、受け入れるか」という問いに対しても72.5%の人が「自ら規制を受け入れる」と回答したそうです。
“強硬に反対しているのは地元ではなく、東京のデベロッパーやセカンドハウスとしてマンションを購入した一部の人たち” “京都市内のマンションに住む人たちの多くは、前から市内に住んでいる人やその親戚”という声を、現地で何度も耳にしました。
京都市民の選択がどのようになっていくか、見守りたい。
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